2025 神戸学院大学 第2回確認テスト

全20問です。必ず全ての問題に解答し、下の「提出」を押してください。

事例問題1

90 歳の男性A、一人暮らし。妻に先立たれた寂しさも徐々に和ら ぎ、地域の支援を利用できるなら、一人で過ごす時間も悪くないと思え てきた。そうした時間には、自分が生きてきた過去よりも、むしろ、自 分が生まれる以前の先祖の来歴を思うことが増え、改めて家系を詳しく 調べ始めている。また、今までに妻や親など、家族を様々な病気で亡く したため、未来を生きる人々の健康に少しでも役立ちたいと社会貢献を 望んでいる。
Aの心理の説明として、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題2

37 歳の女性A、小学 3 年生の男児Bの保護者。Bの行動について 学校から連絡があり、教育相談センターで相談するように勧められ、 公認心理師が面接した。Aによると、Bは、幼少期から片付けが苦手 で、部屋を散らかし、落ち着いて座っていられず、騒ぐことが多い。小 学 1 年生の妹に手をあげることもある。それらの行動を注意しても従わ ないため、Aは大声で叱っているが、Bの行動に改善はみられない。A はBを叱責することが多くなると自分自身を責め、養育に自信を失いが ちである。
教育相談センターが提案する対応として、最も適切なものを 1 つ選 べ。

事例問題3

27 歳の女性A、公立学校教員。Aが担任をしている中学 2 年生の 生徒の間で、いじめが疑われる事態が発生したため、管理職に相談し た。Aによると、担任をしているクラスの女子Bは、半年ほど前、同じ クラスの女子Cから現金を渡すように強要された。このとき、Bはお年 玉の残りを持っていたため、言われた通りに 1 万円をCに渡した。この ことについて誰にも話したことはない。しかし、Bは最近、Cから再び 現金を要求された。今回は 5 万円と高額であったため、Bが断ったとこ ろ、CはBの悪口を SNS に書き込むようになった。このことで、Bが Aに相談に来たという。
この状況において学校が外部機関との連携とともに行うべき初期対応 として、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題4

16 歳の男子A、高校 1 年生。「気分が良くない」と訴えて、高校の スクールカウンセラーBのもとを訪れた。Aによると、 1 か月前に突 然、目に映る風景がよそよそしく、映画の撮影所のセットのように感じ られるようになった。周囲と自分がカーテンのようなもので切り離さ れ、眼の前の物がぼんやりと見えたこともあった。A としては、思い 当たるようなきっかけは特になかったという。このような奇妙な感覚 は、 1 週間ほど断続的に生じた後、一度は自然に消失した。しかし、 3 日前から再び現れ始め、周囲の物の色や質感が、以前とは違って見える ことがあるとBに語った。
Aに認められる症状として、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題5

17 歳の男子A、高校 2 年生。母親と小学 2 年生の弟との三人暮ら しである。Aは、 1 か月前から不登校気味で、心配した担任教師に連れ られて、スクールカウンセラーBのもとを訪れた。Aによると、 2 か月 前に父親が事故死し、もともと身体の弱かった母親は、父親の突然の死 にショックを受け、日常生活もままならない状態に陥っている。弟の世 話も含め、Aが一家の家事全般を担っているという。面接室でのAは 暗い表情で、ほとんど言葉を発することもなく、時折、「母や弟を支え たいと思うけど、もう疲れた」、「生きていても意味がない」と言いなが ら、涙を流している。
初回面接における、BのAへの対応として、不適切なものを 1 つ選 べ。

事例問題6

63 歳の女性A、元会社員。夫と二人暮らしである。下肢の痛み治 療を希望してペインクリニックを受診した。Aによると、以前に総合病 院整形外科を受診したが、症状に改善はなく、自ら治療を中断した。 しかし、最近、痛みがひどくなり、歩けなくなるのではないかと不安 で、緊張状態が続いている。家事は夫が行っており、Aはなるべく安 静にしているが、無理に動こうとして痛みが強くなることがある。その 後、主治医の指示で公認心理師Bが心理的支援の担当となった。
BのAへの対応として、不適切なものを 1 つ選べ。

事例問題7

17 歳の女子A、高校 2 年生。将来の進路について自分なりに考え ている。Aは、幼少時から手先が器用で、物を組み立てることや道具 を操作することが好きであった。中学校での部活動や日常の友人関係か ら、人付き合いは苦手で、リーダー役は向いていないと感じている。文 化祭では、模擬店の会計担当として領収書の仕分けや報告書の作成など を上手くこなすことができた。好きな科目は数学と物理で、論理的な思 考が得意である。大学は工学系の学部を志望したいと考え、将来は技術 職に就く漠然としたイメージを持つようになった。
J. L. Holland の六角形モデルで説明されるAの性格として、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題8

17 歳の男子A、無職。Aは、高校中退後、不良交友をする中で、 先輩Bとバイクを窃盗し、家庭裁判所で教育的措置を受け不処分と なった。事件後、約 8 か月、建築作業員として働き、その間非行はな かった。しかし、Bからの誘いで交友が復活し、仕事を辞めた。A は、Bと複数回バイクを窃盗して逮捕され、弁護士の付添人がつい て、家庭裁判所で審判を受けた。家庭裁判所は、Aが地元を離れて不良 交友を断ち、就労を継続できれば更生できる可能性もあると考え、民間 の篤志家に生活と就労の指導を委託し、経過をみた上で終局処分を決め る旨の決定をした。
終局処分の決定まで、Aの行状の観察を担当する職種として、正しいものを 1 つ選べ。

事例問題9

13 歳の女子A、中学 1 年生。父親 B と母親 C との三人暮らしで ある。中学に入学後しばらくして、理由ははっきりとしないものの不  登校になり、その状態が継続している。Bは仕事が多忙という理由 で、家族に関することにはあまり関心を示さず、そのことでCと口論に なることが多かった。しかし、Aの不登校をきっかけに、BはCとの間 で、Aの状態に関する情報を共有するための会話が増えた。
家族システム論の観点から、この家族関係を説明する心理学用語とし て、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題10

20 歳の女性A、大学生。一人暮らし。Aは、自宅のドアの鍵を閉 め忘れて泥棒が入るのではないかと、いつも心配でたまらない。繰り 返しドアノブを回して確かめても安心できず、自宅から離れかけては自 宅に戻ることを繰り返し、外出もままならず、ひきこもりがちになって きた。欠席が続くことについて大学から親に連絡があり、心配した親に 連れられ、精神科クリニックを受診した。Aによると、高校のときに も、定期試験で解答用紙の記入欄を間違えたのではないかと不安にから れ、翌日の試験勉強が手につかないことがあったという。
Aのアセスメントに使用する心理検査として、最も適切なものを 1 つ 選べ。

事例問題11

25 歳の女性A、会社員。気分が沈んでおり、朝から身体がだるい と訴え、職場の健康相談室を訪れた。Aによると、大学 4 年生の頃か ら、調子が良くなったり悪くなったりすることを繰り返しているとい う。調子が良いときは、百貨店で高級化粧品を買い込んだり、SNS に 大量の書き込みをしたりする。調子が悪くなると、食欲がなくなり、外 出もおっくうになるが、仕事に行くことは出来ている。調子が良くても 悪くても、数日しか続かない。新卒で就職したが、職場で孤立し、既に2 度の転職を経験している。友人からは、「気まぐれ屋さん」と呼ばれて いる。精神科の受診歴や薬物の乱用経験はない。
Aの病態の理解として、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題12

67 歳の女性A、元保育士。文化的背景や経済的状態が多様な人々 が暮らす地区で勤務していた。家庭で食事を十分摂れない園児もいた ことから、退職後、商店街の組合から空店舗の提供を受け、子ども食堂 を開設した。この地区の企業や農家が物品を提供し、勤務していた保育 園の保護者が運営に協力した。そこで高齢者たちが昔遊びや勉強を教 え、外国にルーツのある住民が母国の料理を作り、元保育士たちが親の 相談相手になった。現在は、職種や年齢、人種や国籍も様々な人々が活 動に参加し、地域の親子をサポートしながら、交流を深めている。
Aの取組を通して育まれてきた、この地区の状態を表す用語とし て、最も適切なものを 1 つ選べ。

事例問題13

24 歳の女性A、一人暮らし。Aは、交際相手であるBから暴行を 受け、全治 10 日の怪我を負った。Aが精神的にも不安定になっていた ため、Aの怪我を診察した病院から紹介されて、開業している公認心理 師Cのもとを訪れた。AがCに精神的なつらさを訴える中で裁判手続に 関する話も出た。Aによると、BはAに対する傷害罪で既に起訴されて いる。Aは、Bの裁判手続への関与に消極的であり、Bの処遇も知りた いとは考えていない。Bの弁護人からは、示談を求められている。しか し、A自身には経済的にも精神的にも対応する余裕はない。
CがAへ現段階で優先的に情報提供するべき制度として、最も適切な ものを 1 つ選べ。

事例問題14

理科が好きな程度を国及び学年の間で比較するため、3つの国の小学4年生及び中学2年生それぞれ200名ずつに、理科が好きな程度を、「まったく好きでない」から「とても好き」の5段階で評定してもらう調査を実施した。各群における理科が好きな程度の度数分布を確認したところ、連続量として扱うことに問題はなかったため、量的な変数として分析に用いることにした。
このデータを分散分析で分析する場合の独立変数の設定として、最も適切なものを1つ選べ。

事例問題15

14歳の男子A、中学2年生。Aは、1か月前から登校していない。Aの担任教師によると、Aから、「今まで言わなかったけれども、実は、所属する部活動の仲間からずっと暴力を受けてきた」と訴えがあったという。また、Aの保護者によれば、Aはショックで精神的に不安定になり、卒業まで学校に行きたくないと言っているという。Aが校内でいじめられた疑いがあることについて、スクールカウンセラーを含む校内委員会が組織された。
校内委員会が進めることとして、不適切なものを1つ選べ。

事例問題16

10歳の女児A、小学4年生。Aは、母親が他界したため、父親と二人暮らしである。ある日、Aの担任教師が、Aの腕と足にあざがあるのを見つけてAに尋ねると、Aは、「家に帰りたくない」と泣き出し、「お父さんに身体を触られて、やめてと言ったら殴られた。いつも殴られる」と話した。学校は虐待の疑いがあると判断して、児童相談所に通告し、児童相談所はAを一時保護した。児童相談所は警察、検察と協議して、Aに対して、3機関で協同面接を実施することとした。
面接者が面接の過程で行うAへの対応として、不適切なものを1つ選べ。

事例問題17

23歳の男性A、小学3年生の担任教師。Aは、担任する学級の男児BについてスクールカウンセラーCに相談した。Aによると、Bはゲームが得意で、Aや他児と休み時間にゲームの話をすることが好きである。しかし、最近は、ゲームに登場するキャラクターの話を他児の様子も気にせず一方的に話し続け、他児はBとの関わりを拒否するようになってきている。また、Bは自分の思い通りにならない場面で、怒って授業中に教室外へ飛び出すことがよくあるという。Cは、Aの授業を観察後、AにBの支援に関する校内委員会での検討を勧めるとともに、Bや学級への具体的な支援について助言を行った。
CのAへの助言内容として、最も適切なものを1つ選べ。

事例問題18

8歳の女児A、小学2年生。両親に連れられて総合病院小児科を受診した。両親によると、Aは、入眠して1、2時間後にベッドから起き上がり、ぼんやりとした表情で寝室を歩き回ることがある。ドアを開けて隣の部屋に行くこともある。声をかけるとうなずく程度の反応はあるが、覚醒することはない。不自然な身体の動きや、 尿失禁はない。10分程度でベッドに戻り、朝まで眠る。翌朝、Aに聞いても何も覚えていない。以上のようなエピソードが月に数回あるという。日中の行動に問題はなく、学校の成績も平均的である。既往歴はなく、薬剤は服用していない。身体診察でも異常は認められなかった。
Aの病態の理解として、最も適切なものを1つ選べ。

事例問題19

35歳の女性A、会社員。半年前に経験者採用で入社した 。先月に実施されたストレスチェックの結果、高ストレス者に該当するか否かを判断する補足的な面接を公認心理師 Bが行った。Aのストレスプロフィールは次のとおりであった。「心理的な仕事の負担(質)」、「心理的な仕事の負担(量)」、「職場環境によるストレス」は低い。「技能の活用度」、「仕事の適性度」、「働きがい」が低い。ストレス反応は「活気」が低く、「不安感」が強い。「上司からのサポート」、「同僚からのサポート」、「家族や友人からのサポート」が高い。
BのAへの面接で確認すべき事項として、優先度の高いものを1つ選べ。

事例問題20

30歳の女性A、会社員。 Aは、社内の心理相談室に自発的に来談した。心理相談室に勤務する公認心理師Bが話を聴いたところ、Aは、「1年前から上司Cに無視され、会社の役に立たないから退職したほうがいいんじゃないか、などと言われる。勤務中に急に涙が出て、夜も眠れない。心身ともに不安定になっていてつらい」と述べている。
Bの対応として、不適切なものを1つ選べ。